今回書く三つの巨人に関しては、まだ情報が不十分な部分があります。
今判明している事実を元に、それぞれの巨人の能力を推測していこうと思います。
7)自由を求めて戦い続ける"進撃の巨人"
所有者:エレン・クルーガー⇒グリシャ・イェーガー⇒エレン・イェーガー
クルーガー曰く、"いついかなる時代においても自由を求めて戦った"巨人。
始祖の巨人を打ち破り、パラディ島の未来を切り開いた巨人でもあります。 クルーガーからグリシャ、そしてエレンへと継承され、所有者は血塗れになりながらも、自由の為に進み続けています。
長所
☆高い格闘力
所有者の体術を生かすためには、出来るだけ巨人の姿が人間に近く、尚且つ大きい方が有利です。
その観点から見ると、純粋な肉弾戦ならば女型や鎧と並んで高い能力を発揮できます。
硬質化能力も考慮に入れると、進撃の不利は免れないでしょうが……。
☆始祖の能力を受け付けない?
グリシャがフリーダ・レイスから始祖の巨人を奪った際、フリーダはユミルの民を操る始祖の巨人の能力を使いませんでした。
単にフリーダが戦闘になれておらず、咄嗟に力を使えなかった可能生もありますが、もしかすると始祖の干渉を受けないということが進撃の巨人の能力なのかもしれません。
だとすれば、かつてエルディアの王がマーレ人に始祖と戦鎚以外の巨人を掌握させようとした際に、進撃だけが逃げ延びていたことも説明できます。
とは言え、この特性は知性巨人全般に言えることかも知れないので一概には断定出来ませんが……。
短所
★硬質化は使えない
ロッド・レイスの鞄の中にある鎧とラベルされた液体を飲むまで、エレンは硬質化を使えませんでした。
進撃の巨人は知性を持つこと以外は、普通の十五メートル級と大差ない戦闘能力しか持たないと言えそうです。
8)変幻自在"戦鎚の巨人"
所有者:ヴィリー・タイバーの妹⇒エレン・イェーガー
エルディア人収容区での戦いにおいて、圧倒的な戦闘力でエレンを追い詰めた巨人。
マーレにおいて救世主としての名誉と待遇を欲しいままにしていたタイバー家が代々引き継いできました。
タイバー家は、マーレに味方し王家に反旗を翻した英雄などでは無いという、歴史の真実を知った当主の葛藤は並々ならぬものがあったようです。
長所
☆硬質化の圧倒的応用力
巨大なハンマーやボウガン等の武器形成、遠隔操作可能な巨人の生成、地形を変化させることによるエレンの動きの阻害など、他の巨人が自分の肉体しか硬質化させることが出来ないのに対し、戦鎚は土や岩などを硬質化物質にして操ることが出来、その応用性も抜群です。 少なくとも鋼鉄以上の硬度を誇る超硬質スチールでさえものともしない程の硬度を持つ硬質化物質。
他の巨人は戦闘においては、肉体を覆う程度の使い方しか出来ませんが、戦鎚は知識次第でいかなる武器も作ることが可能です。 これがどれほどのアドバンテージを生み出すかは計りしれません。
メリケンサックVS日本刀、ボウガン、ハンマーetc. 調査兵団の援護無しでは、エレンは負けていた可能生が高いでしょう。
短所
★自身は巨人化出来ない?
これはあくまでも推測になりますが、ヴィリーの妹は殻の中から硬質化能力で巨人を作るだけで、自身が巨人化している描写はありませんでした。 もしかしたら戦鎚の巨人単体では、自身を巨人化することが出来ないという弱点があるのかも知れません。 もしそうなら、遠隔操作の巨人を沈黙させる方法を察知されてしまえば、かなり不利な戦いになってしまいますね。
9)未だ謎の多い"始祖の巨人"
所有者:ウーリ・レイス⇒フリーダ・レイス⇒グリシャ・イェーガー⇒エレン・イェーガー
145代フリッツ王がかけた不戦の契りと共に、パラディ島内の王族に密かに受け継がれてきた巨人。
ユミルの民の存続を望むグリシャにより剥奪され、息子エレンへと受け継がれました。
ロッド・レイス曰く、『全ての巨人の頂点に立つ存在』、『無敵の力を持つ巨人』。
その能力はまだ殆ど明らかになっていませんが、考察を交えて纏めていきたいと思います。
長所
☆ユミルの民の心に影響を与える能力
かつて大陸から145代フリッツ王と共にパラディ島へと逃れたユミルの民は、外の世界の記憶を奪われ、壁の外の人類は滅んだと思い込まされてきました。
またケニー・アッカーマンに襲撃された際、ロッド・レイスはウーリに始祖の能力で情報を喋らせるようにと言っています。
少なくとも、記憶の消去、行動の強制は確実に出来るようです。 効果範囲などはまだ不明ですが、王としてこれほど都合のいい力もないでしょう。
☆無垢の巨人の操作
他の知性巨人の場合も、所有者が王族ならば、自分の脳脊髄液を注入されて巨人化した無垢の巨人ならば制御は出来るようです(王族+獣の巨人の特殊能力の可能性もありますが)。
しかし始祖の巨人は、そんな条件に関わらず、全ての無垢の巨人に影響を及ぼし、複雑な動作さえ取らせることが可能であると示唆されています。
壁の巨人を解き放つ、地ならしを発動させることが出来る能力でもあり、使い方によっては世界を滅ぼせる力と言えるでしょう。
☆複合能力
エレンはロッド・レイスの鞄から取り出した鎧とラベルされた液体を飲むことで硬質化能力を使えるようになりました。 そこから、始祖の巨人は他の知性巨人の体液(脳脊髄液?)を取り込むことで、彼らの能力を使用できるようになるとも考えられます(わざわざレイス家の方で保存していた薬品なので、始祖の巨人の継承者による使用を想定していたものでしょう)。
エレンが王族では無い為か、鎧のように全身を硬化出来るようにはなっていませんが、もし所有者が王族の血を引いていれば、他の八つの巨人の能力を完全に扱えるようになるのかも知れません。
短所
★不戦の契り
短所はこれに尽きます。
上記の能力の内、複合能力以外を扱うには所有者が王族であることが必要不可欠ですが、その場合145代フリッツ王の思想に支配され、いずれ来る滅びを受け入れることしか出来なくなります。
もしかしたら不戦の契りを解除する方法があるのかも知れませんが、現時点ではその存在は示唆されていません。 ただ、王族では無い始祖の巨人の継承者も、王族の巨人と接触することで、始祖の能力が扱えるようになる様です。 現在ジークがマーレから離反し、パラディ島内へと滞在していますが、今後はどのような展開になるのでしょうか。